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【毎日易経まとめ】水雷屯から離為火(『易経』上巻)

公開日: : 易経

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毎日,Twitterにて【毎日易経】と題して,少しずつ『易経』を音読して,その中の一節を取り上げて解説しています。

今回,6月下旬から始めていた2周目の音読が終わったので,上・下に分けて,そのツイートをここに転載しておきます。Togetterか何か使えばいいのかな。よくわからないので,コピーして貼り付けという原始的な手法です(汗)

『易経』上(「水雷屯」から「離為火」)

【毎日易経】彖に曰く,屯は剛柔はじめて交わりて難生じ,険中に動くなり(水雷屯)乾・坤に続く最初の卦が水雷屯。陰陽が混ざる最初の卦ということで,まさにこれから動き始めるという卦。従ってまだまだ体制が整わない段階。安寧を期すべく努力すべき時期だという。

【毎日易経】六三。鹿に即くに虞なく,ただ林中に入る(水雷屯)「虞」は山林を管理する役人で熟知する案内人。「鹿」は目の前の利益。しかるべき案内人もなしに,ただ目の前の利益を追いかけるようなことをしたら,やがて林中で道を見失う羽目に陥る。危険を感じたら追うのをやめよという忠告。

【毎日易経】蒙は亨る。我より童蒙に求むるにあらず。童蒙より我に求む(山水蒙)「序卦伝」に「蒙とは蒙(おろ)かなり」とある。無知蒙昧の蒙である。学びの理想は,学ぶべき者が自ら師を訪ねて懸命に学ぶことである。師と弟子の志が一致するときに学びが成り立ち,蒙も啓くのである。

【毎日易経】六四。蒙に困しむ。吝なり(山水蒙)第四爻は,陰柔不中で本来の位置ではない。応ずる初爻も,隣(比)の三爻,五爻も,全てが陰で対応しない。ひとりぼっちである。それゆえ無知蒙昧に苦しむことになるという。「吝」は「やぶさか」「吝嗇」で「けちな心」。

【毎日易経】彖に曰く,需は須(ま)つなり(水天需)需は「待つ」ことを説く卦。困難(水・坎)を前にして焦らず待つ。内卦が天(乾)なので,剛健にして,困難に陥ることもない。焦らず待つことを楽しめる君子であれば,「大川を渉るに利ろし」となる。

【毎日易経】初九。郊に需つ。恒を用うるに利ろし。咎なし(水天需)「需」は「需(ま)つ」。初爻は禍いの「坎」から最も遠いところで時を待っている状態。常を守り軽挙妄動に走らなければ良い,咎なしという。以降,徐々に危険に近づくがそれぞれの対処の仕方を教えてくれる。

【毎日易経】象に曰く,天と水と違い行くは訟なり(天水訟)「天水訟」は上が天,下が水で,向かう方向が逆である。位置関係はあっているが,これでは陰陽が相交わること無く,反目している。これは「訴訟」のもととなる。そのことを十分にふまえ対応を考えよ,という卦。

【毎日易経】初六。事とするところを永くせざれば,小しく言あるも,終には吉なり(天水訟)初六は陰の爻で,陽爻の下にありながら上のものを訴える姿。本来はこちらに分があっても有利ではない。だから訴訟を長引かせず,すっとまとめるのが肝要という。訴訟に臨む態度を教えてくれている。

【毎日易経】彖に曰く,師は衆なり。貞は正なり(地水師)「師」はここでは「軍隊」の意味。だから「衆」なのだが,戦いを起こすに当たり「貞正」であれば衆を率いて王者としての資格があるが,そうでなければ民を苦しめるだけである。無用な戦はしてはならないということ。よくよく戒めるべき。

【毎日易経】初六。師は出づるに律をもってす。否らざれば臧きも凶なり(地水師)「師」は「軍隊・戦い」の意味。軍隊が出陣するに当たって,きちんと整った「軍律」が備わってなければならない。歴史を見ても,軍律が緩い舞台は必ず大きな失態,敗戦を招いている。組織内ルールの重要性である。

【毎日易経】比は,吉なり(水地比)「比」は「人が二人並んだ形」を象ったもので,「親しみ輔けあう(親輔)」という意味があります。第五爻のみが陽爻でかつ陽剛中正。残りの五陰がその一陽に柔順に親しみ,従う象。それゆえ「吉」ではあるが,その親しむ相手は大いに永く貞正な人を選ぶべき。

【毎日易経】王もって三駆して前禽を失う(水地比)九五は陽剛中正で,比の道を明らかにする役目を負う。例えば王者が狩猟の際,三方から追い立て,逃げ道を一カ所空けておくように,去る者を追わぬ大らかさで人に親しむべきという。そうすれば領民は自然と懐くであろう。

【毎日易経】小畜は,亨る。密雲あれど雨降らず(風天小畜)一陰が五陽を引き連れているが力は未だ弱い。密雲で陰気は凝集しても,雨を降らすだけの力に至らない。まだまだ思いが通らない段階では,君子も文徳を積み,心を高める努力をすべきと。それでこそ打開の道は開けるという。

【毎日易経】九三。輿輻を説く。夫妻反目す(風天小畜)第三爻は下卦の最上位にあって上卦に近くそもそも危うい。ここでは過剰不中であり,四爻の陰(六四)にも引き止められて前にも進めない。まるで輿(くるま)の輻(とこしばり)がほどけてバラバラになっているような状態だという。

【毎日易経】虎のを尾を履むも人を咥わず。亨る(天澤履)「履」は「人が履むべき道」つまり「礼」を意味する。剛強の人に対しても,礼にかなった柔順柔和な態度で接していれば危険なことはないという。ここでもやはり謙虚な姿勢,腰を低くして学ぼうとする態度の大事さを説いている。

【天澤履】初九。素履す。往くも咎なし(天澤履)初九は陽爻が最も下の地位に甘んじているようす。乾為天なら「潜竜」に当たる。この立場におかれているときは,素のままで飾らず,素直な気持ちで己の道を履み行う。そうであれば行動しても咎は無い,という。背伸びしてはいけないということ。

【毎日易経】天地交わりて万物通ずるなり(地天泰)下卦の天が上昇し,上卦の地が下降する。つまり天(乾)と地(坤)が交わって万物が生まれる卦である。陰陽が相和することは,君臣の意志疎通がうまくいき天下国家が安泰になることにつながる。よって地天泰の卦は「吉にして亨る」となる。

【毎日易経】九三。平かなるものにして陂かざるはなく,往くものにして復らざるはなし(地天泰)第三爻は内卦の最上位で「泰」の極性期と言える。ただ「極まれば変ず」で,やがて墜ちはじめる時期ともいえる。安逸にむさぼらず貞正にして誠を貫くことが肝要。そうであれば咎なしという。

毎日易経】否はこれ人にあらず。君子の貞に利ろしからず。大往き小来る(天地否)この卦は上卦が天,下卦が地。「自然な姿」に見えるが,天が上に行き,地が下に行き,陰陽が相交わらず,何も生まれない閉塞の時代を表す。こんなときには君子がいかに貞正を守っても良いところがない。

【毎日易経】上九。否を傾く。先には否がり後には喜ぶ(天地否)「否」は逼塞の時代の卦であったが,それもいつまでも続く訳では無い。「極まれば変ず」で,やがては「泰平」の時期へと向かい,喜びの時代がくるという。どんなに苦しい,災厄の時期でもそれは長く続かないと教えてくれている。

【毎日易経】文明にしてもって健,中正にして応ず,君子の正なり(天火同人)「火(離)」は文明を表す。六二の陰爻と,上の「健」(乾)の九五が,互いに中正の位を得て応じ合っている。まさに君子の正道である。このような君子のみが天下の人の志を集め,事を成し遂げることができる。

【毎日易経】初九。人に同じうするに門においてす。咎なし(天火同人)初九は,陽剛居下で応じる爻もない。一見良くないように見えて,逆に誰にも引っ張られず偏らなくなる。門を出て,広く交際相手を求めて行くので,結果として咎がない。誰とでもつきあえば良いというものではないのである。

【毎日易経】彖に曰く,大有は,柔尊位を得,大中にして上下これに応ずるを,大有と曰う(火天大有)君子の座に唯一の陰爻が位置し,他の陽爻を率いている様子。リーダーに力がなくても,人が集まりことを成せるという。易経は君子はむしろ控え目で能力を隠すぐらいを良しとする傾向がある。

【毎日易経】六五。その孚,交如たり。威如たれば,吉なり(火天大有)大有は唯一の陰爻が君子の座にいる卦。柔中の徳で君子の座にあって,しかも九二の陽剛と正応している。君子と臣下の間の心が互いに交わりあっている。ただし君子たるもの,威厳も保つことが必要。それがあれば吉である。

【毎日易経】初六。謙謙す君子。もって大川を渉る。吉なり(地山謙)謙遜の上にも謙遜を重ねる姿。初六は卦の初め。柔順な爻として相応しい姿は謙遜な態度である。この態度を君子が貫く限り,大川を渉るような大事業も成し遂げられる。吉であるという。謙道の極みとも言うべき態度である。

【毎日易経】(おまけ)地山謙の爻辞はとても深く感じるものがある。『易経』は君子(に限らずリーダー的存在全て)に常に「謙虚」であることを説くが,その最も濃いのがこの地山謙。謙謙,鳴謙,労謙とそれぞれ何度も読み返して,腹に落とし込みたいものである。(地山謙)

【毎日易経】天地は順をもって動く,故に日月過たずして四時忒(たが)わず(雷地豫)「豫」は「豫楽」,よろこび楽しむ。豫は道理に順って動くから,日も月もあやまりなく運行し,四季もきちんと巡り来る。この天の動き,時宜に適って,人も動くべきである。そうすれば物事はうまくいく。

【毎日易経】九四。由豫す。大いに得ることあり(雷地豫)九四は唯一の陽爻であり、他の隠は、みなこの陽に由って楽しむ。事を行っても大いに得ることがあるだろうという。ただ「疑うなかれ」とあって、ひたすら至誠の心で接することが大事で、そうれであれば、同志が多く集まるだろうという。

【毎日易経】君子もって晦に嚮えば入りて宴息す(澤雷随)「随」が好「したがう」のは「時」に対してである。自然の時の流れに随った行動であれば自然の力を味方にできる。君子も昼は働き、夕暮れ時になれば家に戻って宴楽、休息すればいいという。時に適う行動こそ肝要である。

【毎日易経】六二。小子に係れば丈夫を失う(澤雷随)二爻は五爻の陽爻と正応があるのに,つい初爻の陰爻に惹かれがちである。小子に関わっていると,本来交わるべき丈夫(立派な人)との関係が失われてしまう。これが六三では逆転する。交わるべき人,随うべき人を選べということである。

【毎日易経】彖に曰く,蠱は,剛上りて柔下る。(山風蠱)蠱は,剛(艮)が上に上り,柔(巽)が下にいって,陰陽が相交わっていない。結果として,物事が壊乱する様子を示す。国政壊廃の象であるが,だからこそ,ここから新たな秩序を生み出すこともできる。「蠱は,元いに亨る」のである。

【毎日易経】初六。父の蠱(やぶれ)を幹(ただ)す。子あれば孝も咎なし(山風蠱)「蠱」は自体の腐敗,崩壊を表す卦。初六はまだ事態の壊廃も初期段階。父親が残した腐敗の事態収拾を息子が取り組む。子の代がしっかりしていれば,多少の危険はあるが結果としては咎が無いという。

【毎日易経】臨は,元いに亨りて貞しきに利ろし。八月に至れば凶あらん(地澤臨)臨は12月(今の暦で1月)に当たる。ようやく陽爻が伸び始めたところで,これから勢いが増すところ。しかし8月(新暦9月)には陰の勢いが伸びて逆転する。良い時期の内から衰えの時期を察知し備えよという。

【毎日易経】初九。咸じて臨む。貞にして吉なり(地澤臨)初九は陽剛中正で,六四に正応がある。上も下も互いに一致協力しあって事に「臨む」様子。正しい道を進んでいるので吉であるという。幕末に太平洋を横断した「咸臨丸」の名前の由来。君臣の協力によって大事業を成し遂げるという思い。

【毎日易経】象に曰く、風の地上を行くは観なり(風地観)風(巽)が地(坤)の上を行くのが「観」の卦である。風が地上を渡る様子と同じく、古代の王は、地域をあまねく周遊し、民の様子を見て何が求められているかを察知し、政を行った。「観」は見えないものを感じ取ることを教える卦である。

【毎日易経】九五。我が生を観る。君子なれば咎なし(風地観)「観」は「洞察」に関する卦。君子の立場にある者としては自分の生活を省察し,中正を失わず,民の生活を観て自分の政の善し悪しをよくよく考えるべきである。それなら咎がないという。リーダーとしてよくよく心したい点である。

【毎日易経】剛柔分かれ,動きて明らかに雷電合して章かなり(火雷噬嗑)噬嗑の卦は,剛(陽)と柔(陰)が3つずつに分れていて,雷(震)から「動く」という象,火(離)から「明らか」という象がある。雷と稲妻が合わさって辺りを明るくし,よって信賞必罰のルールを明らかにせよという。

【毎日易経】初九。校(あしかせ)を履いて趾(あし)を滅(やぶ)る。咎なし(火雷噬嗑)噬嗑は,刑罰を明らかにする卦。初爻は平民で,かつ犯した罪も軽易。だからせいぜい足かせを嵌めて,足が傷つくぐらいの刑で良い。そしてそれ以上の罪を犯させないようにする。何ごとも最初が肝腎。

【毎日易経】天文を観てもって時変を察し,人文を観てもって天下を化成す(山火賁)「賁」は「飾る」の意味。「天文」は日月星辰,自然の営み。「人文」は文化,文明。天文を観察して,自然の移り変わりの理屈を明らかにし,人文を観察して社会のありようを考え,人々を教育せよという。

【毎日易経】丘園に賁る。束帛戔戔たり。吝なれども終には吉なり(山火賁)「賁」は「かざる」だが,度を過ごさぬように,とは卦辞にもあった。柔順居中の六五の君主も,華美に走らず,丘園(農園)の充実に務め,倹約に取り組めば,「吝嗇だ」といわれても最後には吉であるという。

【毎日易経】彖に曰く,剥は剥ぐなり。柔,剛を変ずるなり(山地剥)陰が下から成長して,ついに一陽を残すのみとなったのが山地剥。小人が君子を追い落とすまでの勢いを得ている時なので,君子が事を進めるにはタイミングが悪い。君子としては我慢の時期。十二消息卦では次に坤となる。

【毎日易経】碩いなる果食らわれず。君子は輿を得,小人は盧を剥す(山地剥)陰が長じて陽を剥すこといよいよ残すところ残り一陽。まさに梢に大きな果実が一つ残っている様である。この陽の徳が健全であれば,衆望を集め車輿を得られるが,小人であれば廬の屋根まで剥がされる。全ては徳の有無。

【毎日易経】その道を反復し、七日にして来復す(地雷復)天風姤の卦で一隠が生じて、全隠の坤為地で極まり、陽が復するまでに七つの卦を経ている。地雷復の卦は季節では冬至を表す。冬至はまだまだ寒い時期だが、これからは陽気が徐々に成長するので、事進めていくによろしいという。

【毎日易経】六四。中行にして独り復る(地雷復)第四爻は五隠の真ん中、いわば悪に囲まれた状況だが、初九の剛(善)に独りだけ正応する。悪い仲間と悪に陥りながらも、道に従うことで独りだけ善に戻れる。地雷復は、道からそれて悪になりそうなところから、どう立ち戻るかを示してくれる卦。

【毎日易経】无妄は元いに亨り貞しきに利ろし。それ正にあらざるときは眚いあり(天雷无妄)「无」は「無」のこと。无妄は,すなわち虚妄がない状態,自然のままに沿うこと。そうであればよろしい。しかし人為的にあれこれやると「眚(わざわい・人災)」に見舞われる。自然に沿えということ。

【毎日易経】九五。无妄の病あり。薬することなくして喜びあり(天雷无妄)无妄は自然の動向,成り行きに身を任せていくことを説く卦。九五は陽剛中正。无妄の極みの立場にある。そうである以上,たとえ病気になっても薬なぞ飲まなくても良い。自然に治っていくことに喜びを見いだすだろう。

【毎日易経】大蓄は,剛健篤実にして輝光あり,日にその徳を新たにす(山天大蓄)山天大蓄は,山(艮)の中に天(乾)の徳を含む象。それだけ大いなる蓄積があるので大蓄という。剛健は乾の徳,篤実は艮の徳。その二つの徳でもって光り輝き,しかも日々新たになる。大いなる力を発揮するだろう。

【毎日易経】上九。天の衢(ちまた)を何(にな)う。亨る(山天大蓄)「衢」は四通八達した要衝の地。上九は陽剛居極,大蓄の時も極まっており,道が大いに通じようとしている状態であるという。蓄積がここまで極まれば,縦横無尽に活躍の場が得られる。困難なときを耐え,飛翔の時期である。

【毎日易経】頤は,貞しければ吉なり。頤を観てみずから口実を求む(山雷頤)頤は「おとがい」で,上下の陽爻が四陰を挟む様が口の形を表す。口は飲食をもって人を養うところ。正しいものを取り入れることが肝要。それは精神的にも同様で,正しい道を求め,徳を養うべし,という。

【毎日易経】六四。顚(さかしま)に頤(やしな)わるるも吉なり。虎視眈々,その欲逐逐たれば,咎なし(山雷頤)「頤」は「養う」に関連する卦。六四は上にいるのに逆に下(初爻)から養われる身であるが,正応なので吉。虎視眈々と初九にだけ注視して不断なら咎は無いという。虎視眈々の出典。

【毎日易経】大過は,棟撓む。往くところあるに利ろし。亨る(澤風大過)大過は,上下の二陰が中央の四陽の重みに堪え兼ねてたわんでいる様子を示す。しかし二と五は陽剛中正,巽って(風),悦ぶ(澤)の卦であるから全体としては亨る。大いに進んでよろしい。

【毎日易経】九二。枯楊稊を生じ,老夫その女妻を得たり。利ろしからざるなし(澤風大過)九二は大過の始まり。五爻に正応がないので初爻に親しむ。老人が若い女を妻にしたようなもの。分を過ぎたことだが,陰陽の具合では子に恵まれるかもしれないので,よろしくないわけではないという。

【毎日易経】象に曰く,水洊(しき)りに至るは習坎なり(坎為水・象伝)坎為水は易経四大難卦のひとつ。水(険難)がひっきりなしに来るほど,これ以上にない困難な状況であるが,君子は徳行を常に繰り返し,習熟すべし。困難の中でも心の誠を失わなければ,やがてその心は亨るという。

【毎日易経】六三。来るも之くも坎坎たり。険にしてかつ枕す(坎為水)第三爻は内卦の極みで,もともと危険度が高い。この習坎では,さらに陰柔不中正で,危険,困難の間にはまって,行くも引くもできなくなった状態。完全に落ち込んだ状態で,行動をおこすことは控えるべき状態。

【毎日易経】彖に曰く,離は麗なり。日月は天に麗(つ)き,百穀草木は土に麗く(離為火)「火」が重なった「離」は「離れる」と「くっつく」の二つの意味を持つ。日と月が天に付き,草木が地に付くのは道理である。人間世界も同様,君臣ともに正しいところに付けば天下は正しく感化育成される。

【毎日易経】九四。突如それ来如たり。焚如たり,死如たり,棄如たり(離為火)九四は剛爻が不中正。すぐ上の五爻に付きたがるがこれは突然すぎて強引。これでは受け入れられず,果ては焼かれ(焚),殺され,捨てられる運命にある。人に受け入れられる徳の必要性を教えるのが離為火の卦。

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