【本】『易断に見る明治諸事件』
「鉄道の日」に易聖を偲ぶ
今日,10月14日は「鉄道の日」
明治5年に,新橋駅と横浜駅間で鉄道が開通した日を記念して制定されました。
※当時は旧暦なので,新暦に換算してですが。
この鉄道の開通の裏舞台には,易聖と言われた高島嘉右衛門がいました。
高島嘉右衛門は,明治の初期,文明開化に沸く日本を大いに盛り上げた一事業家です。
でも,ただの事業家ではありません。
必要とあれば,私財をなげうって大きな事業を行っては国に献納してしまうようなところもありました。
鉄道の開通にあたっても,迂回をしなくて済むように海を埋め立て,線路がまっすぐひけるようにし,しかもその土地は献納してしまいます。
高島町という町名が今の残っていますが,この時の功績によるものです。
易占して百占して百中
高島嘉右衛門の易占については,これまでにも,『横浜をつくった男』や『易聖・高島嘉右衛門 乾坤一代男』と読んできました(それぞれの感想はリンク先をごらんください)。
今回の『易断に見る明治諸事件―西南の役から伊藤博文の暗殺まで (中公文庫)』は,『横浜をつくった男』の著者高木彬光に易を学んだそうです。
いわば師弟で高島嘉右衛門について書いているわけで,その辺を読み比べてみると面白いでしょう。
感覚的には,師匠の高木の方が物語としてのダイナミックさがあって読んでて楽しく,弟子の片岡は史実なり記録なりを書き起こしている・・・という感じが強くなります。
その分,易占例は豊富に挙げられていますので,勉強にもなることでしょう。
今は絶版になっているのが難点ですが,手頃なのが見つかったら,易占に興味のある方にはオススメです。
関連記事
-
-
【本】『重力とは何か』
アインシュタインの予想から100年後の快挙 先日(2016年2月11日),アメリカを中心とした国際
-
-
【辞典類】日本語の表記は奥深いので…
今朝のメルマガに書いた話なのですが… まぐまぐ「1日1粒!『幸せのタネ』」2014年4月17日
-
-
【本・マインドマップ】ふだん使いのマインドマップ
実際,どうなの?マインドマップって? 「マインドマップ」という言葉は聞いたことはあるし,本を読んで
-
-
【絵本】『りんごかもしれない』
親父の一言 「なんかマインドマップに近いもんがあるんちゃうか?」と親父がいきなり切り出したのが,「
-
-
【毎日易経】『繋辞伝』音読(2014.10.23〜11.26)
『易経』音読 Twitterまとめ 気がつけば毎日の『易経』音読も3周回ったのですが,昨年10月下
-
-
【本】『世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法』
『世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法』 先日,大阪梅田の紀伊國屋書店に立ち寄ったとき
-
-
【易経】「毎日音読」まとめ(その1)周易(上)
周易(上)tweetまとめ 2月に始めた『易経』の音読ですが,Twitterでつぶやいてそのままで
-
-
【易経MM】易経・八卦のイメージ
易経とマインドマップは相性がいい…というのはずっと以前から考えていました。 マインドマ
-
-
【本】『小暮写眞館』
ブログ再開 気がつけば半年近くもブログを更新していませんでした。 (最後の更新が昨年6月末)
-
-
【本】『授業に生かすマインドマップ』
具体的にどう使うの? マインドマップが役に立つらしい… そういうことは耳にしたことがあっても,で
- PREV
- 【本・マインドマップ】ふだん使いのマインドマップ
- NEXT
- 【本】世界で一番素敵な 夜空の教室
