【本】『あさきゆめみし』
公開日:
:
本
期間限定無料のkindle版
「期間限定無料」というのにひかれてダウンロードしてみました。
高校から大学にかけて単行本を揃えて読んでいたし,今も手元にあるのですが,「完全版」というのはどんなものだろう?という感じで見てみましたが・・・
こ,これは。。。。カラーの挿絵があるのがいいですね。単行本を持っていても,挿絵はカラーじゃないので。
『あさきゆめみし』の役割
『源氏物語』については,原文を読むというのから,現代語訳,映画などなど様々な摂受のあり方がありますが,この『あさきゆめみし』は,かなりのレベルで原典を咀嚼しています。これは,学生時代,『源氏物語』をメインに研究されている先輩(博士課程)からも「まぁ脚色はあるけど,知らない人に大きな誤解も与えない範囲だし,最初に親しむにはいいんじゃない?」という感じのコメントを聞いたことがあります。
実際,例えば「空蝉」の巻はかなり後半になってから「回想」という形で出てきますが,それは『源氏物語』のストーリー展開から言えば,十分「あり」な脚色の範囲。
若紫との出会いのエピソードなんかも原典にはありませんが,話の膨らませ方としてはうまい脚色。
『源氏物語』が,ただ難しいだけの遠い古典文学としてでなく,現代,そして未来にも受け継いでいくべき日本の誇る文学作品として多くの人に親しまれるきっかけをつくった功績はとても大きいです。
読んだことのない方には絶オススメです。
久々に1巻を読んでみて,原文を読んでみたくなりました。
関連記事
-
【本】『易聖・高島嘉右衛門 乾坤一代男』
易聖・高島嘉右衛門の軌跡 7月19日付のブログ記事で『「横浜」をつくった男―易聖・高島嘉右衛門の生
-
【本】『デジタルマインドマップ超入門』
TLI(ThinkBuzan公認インストラクター)仲間で,最もiMindMapに造詣の深い金子さんが
-
【本】こんなふうに教わりたかった!中学数学教室
算数・数学のお勉強 2月からマインドマップセミナー講師のつながりから,RAKUTO神戸岡本校でのお
-
【本】世界で一番素敵な 夜空の教室
一番明るい星ってどれ? ずいぶんと更新をさぼっていました。 今日は久しぶりの投稿ですが,「星
-
【易経・本】『易を読むために』
『易を読むために 易学基礎講座』(黒岩重人著・藤原書店) 試しに「易経」をキーワードに
-
【易経】『易経講話』
『易経講話』(公田連太郎・明徳出版社) 昨日紹介した『易を読むために』でも紹介されてい
-
【本】『算数的思考法』
「算数」と「数学」の違い 小学生の間は「算数」と呼び,中学以降は「数学」と呼びます。 なぜなんで
-
おとなの塗り絵の楽しみ
噂には聞いていたけれども… 「大人の塗り絵」というフレーズを耳にするようになったのは,何年ぐらい前
-
【本】『中学受験に失敗しない』
中学受験とはなんぞや? 私は中学受験はしていなくて,高校から京都の私立の進学校に通いました。
-
【本】『易経 ビギナーズ・クラシック 中国の古典』
「君子,占わず」は本当か? 高島嘉右衛門に関する本(『横浜をつくった男』『乾坤一代男』の2冊)を読
- PREV
- 只管音読 國弘流英語の話し方
- NEXT
- 【ご挨拶】良いお年を!