【本】『授業に生かすマインドマップ』
具体的にどう使うの?
マインドマップが役に立つらしい…
そういうことは耳にしたことがあっても,では具体的にどんな人がどんな風に使うといいのか?となると,とたんに話が広がりすぎて困ることがあります。
というのも,マインドマップは,まさに老若男女,誰がどんな風にでも使って役に立つ万能ツールであるだけに,「では私が使うのならどんな風に?」というのがかえって分かりにくいこともあるのではないでしょうか。
大学での授業現場で使ってみると…
今回ご紹介する「授業に生かすマインドマップ: アクティブラーニングを深めるパワフルツール」は,メインとしては大学教員の方々を対象に書かれた本です。
特に初年度教育を担当される先生方が,高校までの,ともすれば「受け身」に終始してしまう授業に慣れきった学生たちに,いかに「能動的」「積極的」に学びに取り組ませていくかというときに,マインドマップがいかに有効かということが紹介されています。
スケジュールを管理する,レポートを作成する,授業ノートを取る,予習に活用する…
大学生たちが,学内のさまざまな場面でどのようにマインドマップを活用できるようにしていくのか。
指導の狙いから,実際の指導の手順,どのような反響があったのか…具体的な事例が並べられてあり,非常に興味深いものになっています。
マインドマップを指導するのが・・・という悩みも不要
後半には,ThinkBuzan公認インストラクターの上田誠司氏が,紙上マインドマップ講座ともいうべきレベルで,懇切丁寧にマインドマップの書き方を紹介しています。
それもただのノウハウだけでなく,「なぜいろを使うのか?」「なぜこのような構造になっているのか?」という背景もちゃんと解説されているので,マインドマップそのものへの理解も深まります。
そうした理解があればあるほど,もっと自由に,大胆に使いこなせます。
大学生が学びの初期段階でマインドマップというツールを知り,身につけることができたら,その後の学生生活は相当充実したものになるはずです。
この本が一人でも多くの人の手元に届くことを期待しています。
関連記事
-
-
【本】『論語に学ぶ』
心の軸がぶれる感覚 人というのは弱いもの・・・だと私は思います。 楽したいという気持ち,遊ん
-
-
【本】『春秋左氏伝 ビギナーズクラシック』
『易経』を学ぶなら外せない古典 『易経』が,本来は「占筮の書」であることは誰しもご存知でしょう。
-
-
「偏愛マップ」を描いてみましょう
昨日(4月20日)は,マインドマップを受講仲間との研究会を開催していました。 受講仲間でマ
-
-
【本】『中学受験に失敗しない』
中学受験とはなんぞや? 私は中学受験はしていなくて,高校から京都の私立の進学校に通いました。
-
-
只管音読 國弘流英語の話し方
同時通訳の神様 國弘正雄氏の訃報に接して 同時通訳の神様と言われた國弘正雄氏がお亡くなりになりまし
-
-
【本】リサ・ランドール 異次元は存在する
NHK「未来の提言」から 2007年5月発売ですが,おそらく放送自体は2005年ではないかと思いま
-
-
【本】ボールジャグリング百科
ジャグリングの独学は結構辛いもの ボールジャグリングに興味を持ったものの,身近に指導者がいるわけで
-
-
【本】「ラジオ番組表・2015春」
ラジオ雑誌を買ってみた ラジオ関連の雑誌は,機器類に関するマニアックなものが多い,という印象なので
-
-
【モバイル】iPhone6 プラス使用感
気がつけば1週間経過 先週のブログで書いたとおり,1月の末にiPhoneとiPadをリニューアルし
-
-
【絵本】『もうぬげない』
表紙に惹かれて 絵本を選ぶのは難しいものです。 特に読み聞かせする子供が身近にいるわけではなく,
- PREV
- 【絵本】『りんごかもしれない』
- NEXT
- 【絵本】『もうぬげない』