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【易経】『リーダーの易経』

公開日: : 易経,

龍の物語で読み解く『易経』の入門書

待ちに待った新刊

易経研究家の竹村亞希子先生の最新刊が出ました。

リーダーの易経「兆し」を察知する力をきたえる (角川SSC新書)

発売日は昨日だったのですが,今日届きました。

夕食後,早速読み始めて…あっという間,2時間ほどで読み通してしまいました。

本を開いた直後から,竹村先生の易ワールドの中に招かれて,たっぷりとお話を聞かせていただく。
そんな時間を楽しめる一冊です。

この本では,メインとして「乾為天」だけが取り上げられています。
他の卦の話も出てきますが,9割は乾為天の話です。

乾為天は64ある卦のトップバッターです。龍の六つの姿が描かれているのですが,そこから全てを語っていきます。
竹村先生は講演でもおっしゃっています。
とにかく「乾為天」の龍の話を深く,しっかり理解し,「坤為地」の卦とセットで理解できたら,後の62の卦はその応用,混合技だと。

何度か『易経』を繰り返して通して読むと感じます。乾為天と坤為地の二つが相交わって様々なものが生まれてくる躍動感があるのを感じます。

算木が出てこない易の本

この本のスゴいところは,一切,算木が出てこないことです。
こんなやつです。

Ken

Kon

Gon

そういったことの解説は他の本に任せて,ここではひたすら龍の物語が語られます。

『易経』の本で,全く算木を示さないままの本は他にあるんでしょうか。
少なくとも私は見たことがありません。
そんな『易経』の本が書けるのは竹村先生以外いないんじゃないでしょうか。

そして,その龍の物語の中に,『易経』のエッセンスを凝縮されています。

さっと2時間ほどで読んだと書きましたが,この本はこれからも何度も読むことになるでしょう。

折に触れて手に取って,開いたところから読んでみる。
最初からじっくり気の済むまで読んでみる。
何かを求めてページをめくる。

いろんな読み方で楽しめそうな本です。

『易経』はあの記号みたいなのが難しそう…と感じている方にこそ読んでいただきたい本です。
物語を読んでいるうちに,『易経』の奥深いところが身体にしみ込んでくるような本です。

 

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